2010年2月3日水曜日
KODE9 インタビュー
-あなたは大変な日本通だと伺いました。日本のどういったところに興味をもたれているのでしょうか?
KODE9(以下K): 僕が特別そうってわけではなくて、西洋人にとって日本は興味深い国だよ。黒澤映画、日本特有のテクノロジーに対しての思想、食べ物、お茶、視覚デザイン、アニメーション、建築、イエローマジックオーケストラとかね。
-2007年に一度、来日されていますが、それまでにも来日したことはありますか?実際に来日してみて、感じたことがあれば、教えてください。
K: いや、2007年に初めて日本に来たよ。東京と京都でプレイした。友達がいろんなところに連れて行ってくれて、本当に楽しかったよ。いっぱい迷子にもなったけどね。
-現在はロンドンに在住とのことですが、ロンドンのシーンはいかがですか?
K: とても刺激的だね。dubstep、grime、ここ最近だとuk funkyにはすごくエキサイティングな音楽が多いね。
-ロンドン以外にも毎週のようにギグを行っていますが、特に印象に残った場所はありますか?
K: ロンドンのPlastic People、ニューヨークのLove、テルアビブのBlocとかは、すごく好きな場所。どこもサウンドシステムがすばらしいんだ。
-あなたの音楽的なバックグラウンドを教えてください。影響を受けたアーティストやシンパシーを感じるアーティストはいますか?
K: 僕は1993年から1997年くらいまでのジャングルに一番影響を受けている。それに70年代中期のマイルスデイビスから坂本龍一、ウータンクランまで、って感じで、ぜんぜん違うスタイルの音楽も大好きだよ。
-あなたのレーベル[HYPERDUB]からは、いわゆるダブステップというタームでは括りきれないような楽曲が多くリリースされています。どのような基準でリリースする楽曲を決めているのでしょうか?
K: [HYPERDUB]からリリースされる曲は唯一無二でないといけない。そして僕の記憶に残るようなものじゃないとダメなんだ。音、質感、リズム、何かこう僕の心をワシづかみにしてくれるようなものだね。
-最近ではロサンゼルスのLOW END THEORY一派との交流を深めていると聞きましたが、どういった経緯だったのでしょうか?
K: ああ、FLYING LOTUS、SAMIYAM、RAS G、GASLAMP KILLERたちBRAINFEEDERのクルーとは良い友達だね。彼らの音楽は大好きだし、アメリカで一緒にプレイしてる。6月にロンドンで彼らのスペシャルイベントがあるんだけど、そこでも一緒にやるよ。LOW END THEORYのことはよく耳にするけど、実際にそこでプレイしたことはないんだよね。?
-DJや制作を行う際に意識していることは何ですか?
K: 制作の際には、いつも低域からとりかかるんだ。そのあと、他の部分の作業をしているよ。DJをするときは、いつもリズミカルであることを最優先にしている。
-ニューアルバムを制作中とのことですが、どのような内容になるのか、可能であれば教えて頂けますか?
K: そう、今、制作中で、ファーストアルバムのときと同じくヴォーカルにSPACEAPEに参加してもらっているよ。ファーストのときよりももっと陽気なものになればいいね。それに、もう少しだけカラフルなものにしたいんだ。ヴォーカルもののダブステップとUKハウスを混ぜ合わせたものになると思うよ。
-今後の予定を教えてください。
K: 今年は[HYPERDUB]設立5周年で、いろんなことが進行中なんだけど、一番重要なのは過去5年間のうちにリリースをしたものの中からコンピレーションを作ることだね。それに加えて、[HYPERDUB]のアーティストの新曲が16曲くらい入る予定なんだ。
-2年ぶりの来日となるわけですが、日本に来てやってみたいことはありますか?
K: とにかくいろんな所にいってみたい。だから、あまり眠れそうにないな…
-最後に、あなたの来日を心から楽しみにしているファンにメッセージをください。
K: 日本に戻るのが待ち遠しいよ!「SKENG」って曲はBACK TO CHILLで僕がプレイしたのを見に来ていた人たちに捧げるよ。
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