2009年7月5日日曜日

SCUBA インタビュー




---あなたはdubstepのシーン創世記から、すでに活動を始めていますが、どのような形で音楽シーンに深く携わることになったのでしょうか?それまではどの様な活動をしていましたか?

SCUBA(以下、S): ダブステップはもともとロンドンのUKガラージのシーンから生まれたものなんだ。2001、2年くらいは自分のセットでブレイクスやブロークンビーツと一緒に、UKガラージをかけたりしてたよ。一番、最初にダブステップがプレイされていたパーティーは、ロンドンで毎月、開催されていたんだけど、木曜日の開催だったから、多くても100人くれば良い方だった。でもダブステップって音楽は本当に徐々にではあったけど、発展していって、今みたいなものになっていったよ。


---ロンドンからベルリンに移住したと聞きました。ロンドン、ブリストルなどイギリスではダブステップは今や多くの市民権を得ていると思いますが、そんな中、ベルリンに移住したのは、どういった理由、経緯だったのか教えてください。

S: 俺はロンドンにはかなり退屈していたんだ。ロンドンで育ったし、ずっとロンドンに住んでたから、ベルリンに移住することは、今までとは違う何かをするチャンスだった。ベルリンのダブステップシーンはまだまだ小さいけど、大きなパーティーをやるのには十分に魅力のある段階に来ているんじゃないかな。


---今や世界的な評価を得ることになったテクノクラブ、BERGHAIN(ベルクハイン)では唯一のダブステップパーティーとなるSUB:STANCE(サブスタンス)をオーガナイズされていますが、どのようなパーティーなのか教えてください。

S: 俺たちがSUB:STANCEを始める前まで、大きなダブステップのパーティーがなかった。だからこそ、やろうと思ったんだ。雰囲気やサウンドシステムの面からみても、BERGHAINしかあり得なかったね。ベルリンのベストクラブだ。サウンドシステムはマジでやばい、ベルリンであんなシステムはそうそう無いよ。BERGHAINを経営しているヤツらも俺たちに賛同してくれて、2008年の7月に1回目のSUB:STANCEをやったんだけど、マジでよかったよ。3か月に1回のペースで、もう4回やっていて、全部、最高だった。1周年パーティーを7月10日にやるよ。


---SUB:STANCEに出演するアーティストはどういった基準で選んでいますか?

S: SUB:STANCEはエージェンシーのPAUL FOWLER(ポール・フォーラー)と一緒にやっていて、ただ単純に俺たちが好きな曲を作っている人をブックしてる。ものすごくシンプルだよ。


---テクノのイメージが強いベルリンのベルクハインを敢えてヴェニューに選んだのはなぜですか?

S: さっきも言ったとおり、ベルリンで一番いいクラブだからだよ。BERGHAINはもともと工場だった場所を改造して作られているんだけど、すごいよ。サウンドもね。サウンドはとても重要だ。


---あなたが見るベルリンのシーンについて、意見を聞かせてください。

S: ハウスとテクノが中心になっているけど、ロンドンよりオープンマインドな空気なんじゃないかなと思う。ファッショナブルなものに取りつかれているような人は少なそうだね。クラブシーンには大きな違いを感じてるよ。ドイツでは、みんな、かなり遅い時間に遊びに出かけるね。アフターアワーズのシーンも大きいし。ロンドンでは絶対にあり得ないよ。0時までにはクラブに入って4時には帰っちゃう。


---ファーストアルバム『A MUTUAL ANTIPATHY』のリミキサーとしてテクノアーティストのSURGEON、SUBSTANCE、MARCEL DETTMANNを起用していて、とても驚きました。彼らを選んだ理由、経緯を教えてください。

S: 10代の頃、最初にハマったエレクトリックサウンドはテクノだったから、テクノの要素を取り入れるようになるのは、意外なことじゃないんだ。ジャンルに関係なく自分が好きな人にリミックスを頼んだよ。


---あなたのプロダクションワーク、DJにおいてもテクノへの接近が顕著に表れていると感じます。何かきっかけがあったのでしょうか?

S: みんなは俺をダブステップアーティストとして知っているけど、ずっとテクノは好きだったからね。さっきも言ったけど意外なことじゃないんだ。テクノとダブステップの2つが混じり合って、両方のシーンのもっと先に行けたら、最高に面白いよね。


---あなたはテクノxダブステップの融合を図るアーティストの第一人者として独自の路線を開拓していると思います。そんなあなたに影響を与えたアーティストはいますか?

S: もちろん、いろんな音楽から影響を受けているよ。若かったときは、AUTECHRE(オウテカ)のファーストアルバムはいつも聞いていたし、ORBITAL(オービタル)のセカンドも聞いたな。そのあとは、ジャングルとかUKガラージにハマったね。ダブステップとテクノをつなげたって意味では俺よりもSURGEON(サージョン)が最初だと思うよ。SURGEONは何年も自分のセットでダブステップをかけているし、4、5年前の曲のいくつかを聞いてみると、彼が誰よりも早く“ダブステップ x テクノ”を実践していたってことが分かるはずだ。


---[HOTFLUSH]、[HFT]、[SCUBA]など様々なレーベルを運営されていますが、それぞれの違いはありますか?

S: [HOTFLUSH]がメインレーベルで、[SCUBA]がサブレーベルだったんだけど、俺がやっていることと区別がつけづらくなってきたから、[SCUBA]はもうやっていない。その代わりに[HFT]を作って、面白い音楽をリリースしているよ。


---今後の予定を教えてください。

S: 今、セカンドアルバムを制作中だ。あとSUB:STANCE1周年パーティーの準備をしているよ。


---日本に来たら行きたいところ、やりたいことはありますか?

S: 日本に行くのは初めてだし、めちゃくちゃ楽しみにしてるんだ。日本の文化に浸ってみたい。あと食べ物!


---日本のファンにメッセージをください。

S: 早くプレイしたいよ!べニューのモジュールについては、いい評判を聞いている。みんなも楽しんで欲しい!

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